まるで怒っているよな表情の「不動明王」という仏様がいます。
一見すると「怖い存在なのかと勘違い」される方も多いかと思われますが、とても慈悲深い仏様です。
本記事では、そんな「不動明王」についてご紹介いたします。
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👇以下の記事では不動明王が描かれている「十三仏掛軸について」解説しております。
不動明王とはどういった仏様なのか?
不動明王は一見すると怒っているような怖い顔をしているので、「鬼や地獄の番人なのでは?」と思われる方もいるのではないでしょうか。しかし、不動明王はそういった怖い存在ではなく、しっかりとした仏様です。
では「どのような仏様なのか」「なぜ怒った表情をしているのか」以下では不動明王について詳しく解説したいと思います。
不動明王は大日如来(だいにちにょらい)の化身?
不動明王は密教における本尊、大日如来の化身とされています。不動明王の起源は、インド神話のシヴァ神とされており、サンスクリット語の「アチャラ(動かない)ナータ(守護者)」という言葉から来ています。
日本には真言宗の祖である空海によって伝えられ、真言宗や天台宗、日蓮宗などの宗派で信仰されるようになりました。現在でも日本各地で「お不動さん」や「不動尊」の名前で親しまれています。
五大明王の中心的存在
明王の役割は「人々を困難なできごとから救う仏様」とされています。特に不動明王は五代明王のひとりであり、中心的存在です。東西南北それぞれに4人の明王が配置され、その中心に不動明王が存在します。
★4人の明王とは?
東 明王名: 降三世明王(ごうざんぜみょうおう)
西 明王名 :大威徳明王(だいいとくみょうおう)
南 明王名: 軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)
北 明王名 :金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)
なぜ怒った表情をしているのか?
不動明王は他の仏様と違い「怒った表情」をしています。これは、怒りをもって煩悩を抱えた人たちを救済するため、人々のことを常に見ていることを表現しているといわれています。
実は煩悩を断ち切るように導いてくれる慈悲深い仏様なのです。
右手に持った俱利伽羅剣(くりからけん)には、よこしまな心や、迷いを断ち切る意味があります。左手の羂索(けんさく)と呼ばれる網は、悪を縛り上げ、煩悩を断ち切れない人を吊り上げて正しい方向へ導く意味があります。
不動明王のご利益とは?
不動明王には、生きているうちに得られるご利益があると信じられています。
★不動明王の7つの主なご利益
①厄除け
②煩悩退散
③学業成就
④立身出世
⑤商売繁盛
⑥健康祈願
⑦修行者守護
不動明王をお祀りしている有名なお寺は?
不動明王を本尊としてお祀りしているお寺は数多くございますが、その中から瀧泉寺、金剛寺、成田山新勝寺、長寿寺の4ケ寺をご紹介致します。
①瀧泉寺(目黒不動尊)|東京都目黒区
東京都目黒区にある瀧泉寺(りゅうせんじ)は「目黒不動」として有名です。
平安時代初期の808年、慈覚大師が比叡山に向かう途中で、夢の中に不動明王が現れお告げを聞いたことが瀧泉寺の始まりとされています。
また、瀧泉寺では池の中に不動明王が祀られており、多くの参拝者が水をかけて祈願することから「水かけ不動明王」とも呼ばれ親しまれています。
②金剛寺(高幡不動尊)|東京都日野市
「高幡不動尊金剛寺」は、成田山新勝寺などとともに関東三大不動のひとつとされる、真言宗智山派別格本山の寺院です。平安時代初期に、慈覚大師円仁が高幡山を霊場と定め山中に「不動堂」を建立し、不動明王をご安置したのが始まりとされています。
境内には室町時代に作られた「仁王門」や前述の「不動堂」、総重量1100Kgを超える巨像で日本一といわれる「丈六不動三尊」などの貴重な文化財・寺宝が約20,000点あります。
また幕末に活躍した新選組副長土方歳三(日野市出身)の菩提寺としても有名で、今でも多くのファンが訪れています。
③成田山新勝寺|千葉県成田市
成田山新勝寺の本尊である不動明王像は、空海が1回彫るごとに3回礼拝する「一刀三礼」で彫ったものとして有名です。
平安時代の939年に関東で平将門の乱が勃発したことが、成田山新勝寺の始まりといわれています。当時、朱雀天皇(すざくてんのう)より平和祈願の命を受けた寛朝大僧正(かんちょうだいそうじょう)は、空海の彫った不動明王像を持って京都から関東へ向かっていました。940年に平将門の乱が平定されると、朱雀天皇が東国の平和を守る目的で、不動明王を祀ったとされています。
④長寿寺(木原不動尊)|熊本県熊本市
長寿寺の本尊である不動明王立像は、天台宗の祖である最澄(さいちょう)が一刀三礼で彫ったと言われています。また、熊本市南区富合町木原にあることから「木原不動尊」として親しまれてきました。
一説には、かつてこの地域で起こった大干ばつから、住民を救ったとして「水引不動」の名でも知られています。
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不動明王について【まとめ】
本日は、お不動さんなどの名称で皆さまに親しまれている「不動明王」について、ご紹介させていただきました。
お祀りされている寺院なども多く、ご覧になったことのある方も多いと思います。ただ、どういったご利益や意味を持った仏様か知っているだけでも、より身近に感じられるのではないでしょうか。
本日は以上となります。最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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