各地のおとぎばなしや、日本の昔話によく登場する「お地蔵さん」。
このお地蔵さんも「地蔵菩薩」という立派な仏様なのですが、その「意味やご利益」についてはご存じの方は少ないのではないでしょうか。
本記事では、そんな身近な仏様である「地蔵菩薩」について解説したいと思います。
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👇以下の記事では、地蔵菩薩も描かれている「十三仏掛軸」について解説しています。
地蔵菩薩について
地蔵菩薩は「出家した僧侶」や「子供」のような姿が多く、六道(全てのものが生まれ変わる六種類の世界)を巡りながら人々の苦難を代わりに受け救うとされている「とても優しく慈悲深い仏様」です。
だれもが「身近なところに救いを求めることができる」ということから、街中のいたるところに仏像などがお祀りされています。それだけ誰にでも近く信仰しやすい仏様だといえます。
地蔵菩薩のご利益とは?
地蔵菩薩の代表的なご利益として「人々の苦しみを救ったり」「子供を守ったりする」ご利益がよく知られています。
また、無病息災や交通安全・五穀豊穣・戦勝祈願など、さまざまなご利益をもたらしてくれる仏様でもあり、一説には「28の功徳と7のご利益」があると言われています。
★28の功徳一覧
①天龍護念(天と龍が守護してくれる)
②善果日増(善い行いの果報が日々増していく)
③集聖上因(悟りの境地へ至る因縁が集まってくる)
④菩提不退(悟りの境地から後退しない)
⑤衣食豊足(衣服や食物に満ち足りる)
⑥疾疫不臨(疫病にかからない)
⑦離水火災(水難や火災を免れる)
⑧無盗賊厄(盗賊による災厄に遭わない)
⑨人見欽敬(人々が敬意を払って見てくれる)
⑩神鬼助持(神霊が助けてくれる)
⑪女転男身(女性から男性になれる)
⑫為王臣女(王や大臣の令嬢になれる)
⑬端正相好(端正な容貌に恵まれる)
⑭多生天上(天界に生まれ変わる事が多い)
⑮或為帝王(あるいは人間界に生まれ変わって帝王になる)
⑯宿智命通(過去世を知る智慧を持ち、過去世に通ずる)
⑰有求皆従(要求があれば皆が従ってくれる)
⑱眷属歓楽(眷属が喜んでくれる)
⑲諸横消滅(諸々の理不尽な事が消滅していく)
⑳業道永除(地獄などの悪い場所に生まれ変わらせる業が永く除かれる)
㉑去処盡通(赴く場所に うまくいく)
㉒夜夢安楽(睡眠中に安らかな夢を見る)
㉓先亡離苦(先祖・先亡の霊が苦しみから解放される)
㉔宿福受生(過去になした善行によって良い生まれを受ける)
㉕諸聖讃歎(諸聖人が讃えてくれる)
㉖聰明利根(聡明で利発になる)
㉗饒慈愍心(慈悲の心に溢れる)
㉘畢竟成佛(必ず仏に成る)
★7つのご利益一覧
①速超聖地(さらに すぐれた境地へ速やかに進める)
②悪業消滅(前世から今生までの悪い行いが消滅する)
③諸佛護臨(諸々の仏が護ってくれる)
④菩提不退(悟りの境地から後退しない)
⑤増長本力(本来持っていた能力が増幅される)
⑥宿命皆通(過去世の全てに通ずる)
⑦畢竟成佛(必ず仏に成る)
地蔵菩薩像がお祀りされる理由は?
日本の仏像の中で、最もお祀りされている数が多いのが地蔵菩薩です。寺院はもちろんのこと、村のはずれや町かど、田畑の片隅、お墓の入口、峠の頂上などさまざまな場所で、人々のなりわいを見守っています。
数ある仏様の中でも、地蔵菩薩は庶民に親しみをもって信仰されてきた仏様と言えます。
★六体でお祀りされることの多い理由は?
地蔵菩薩は、単独の像としてお祀りされることもありますが、「六地蔵」と称される六体の地蔵でお祀りされているのが多いのも特徴です。
これは、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天のいわゆる六道(ろくどう)の世界までその功徳力が及ぶとされているためです。
★六道とは?
人間をはじめとする生きとし生けるものを衆生(しゅじょう)と言いますが、衆生は死んだら六つの世界(六道)上下の階層的な世界へ割り振られます。
①天界 (神々の世界。人間より楽しみの多い世界だが、悩みや寿命は人と同じようにある)
②人間界(私たちの世界。生きる上で様々な苦しみがつきまとう)
③修羅界(争い好きの神々が住む世界。戦争が絶えず休まることがない)
④畜生界(動物に生まれ変わる世界。弱肉強食で自分より大きな動物に食べられることに怯える)
⑤餓鬼界(飢えや渇きに苦しむ世界。食道が細いうえに、食料が瞬時に灰と化す)
⑥地獄界(もっとも重い罪を犯した者が落ちる世界。あらゆる苦しみを受ける)
地蔵菩薩に関連した商品のご紹介
【商品名】
お釈迦様と お地蔵様 和み セット 【こけし】
【商品概要】
天然の水木を使用した、木目の暖かな質感を実感しやすい、シンプルで誰にも分かりやすいデザイン。
新生活の贈り物や、記念のプレゼントなど、あらゆるシーンでご利用いただけるひと品です。こども目線を重視して、小さなお子さまから大人まで楽しめるこけしを。小さい子供でも手に取れて木の温もりを感じる、日本の伝統に触れる。
写真のお敷物も一緒に頂ける、お釈迦様とお地蔵様の心和むセットです。
【材質】
水木(国産)
【サイズ】
お釈迦様サイズ:高さ約11×幅約5cm
お地蔵様サイズ:高さ約5×幅約5cm
楽天で購入する ¥5,500税込
楽天の商品レビューはこちら
【商品名】
仏像 お地蔵さん 15cm 桧木
【商品概要】
この菩薩は釈尊の入滅後、弥勒の出生まで、六道(地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人間界・天界)の衆生を教化する菩薩。よって、供養せんとするものは、現世に福利を得、後世に極楽に生ぜんとする。
地蔵信仰は唐代に始まり、日本では平安時代からで、僧形で左手に宝珠、右手に錫杖を持つものが多い。
鎌倉時代以降は民間信仰に取り入れられて、子安地蔵、子育て地蔵、水子地蔵、六地蔵など親しまれる。
【材質】
桧木
【サイズ】
総高15cm、幅9.5cm、奥行き7.5cm
楽天で購入する ¥4,400税込
楽天の商品レビューはこちら
【商品名】
楽 -たのし- お地蔵様像(木製・香木製)
【商品概要】
手を合わしたかわいいお地蔵様です。
木製・香木材製。
日本製。職人手作りです。
※手の平サイズ。
※水子供養、縁起物としてお飾り頂けます。
【材質】
香木材(こうぼく) 日本製
【サイズ】
高さ約6cm×幅約3.8cm×厚み約2.8cm
楽天で購入する ¥17,600税込
楽天の商品レビューはこちら
地蔵菩薩について【まとめ】
本日は昔話などにもよく登場する「地蔵菩薩」についてご紹介させていただきました。お寺以外にも、街中でお祀りされていることも多いので、日本で一番親しまれている仏様なのではないでしょうか。
私も、昔から笠地蔵のお話が好きだったので、自然と見かけたら手を合わせていたような気がします。また、六地蔵という存在はこの業界に入るまでは知らなかったので、当時は「なんでこんなに並んでいるんだろう」と不思議に感じていました。今にして思えば、笠地蔵のお話も六地蔵がモチーフになっているのかもしれませんね
それでは、本記事は以上となります。最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。
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