花まつりとはどんなお祭りなのか?【お釈迦様の誕生日、花祭りについて解説】

凛Rin堂 お釈迦様の誕生日 花まつりについて

お釈迦様の誕生日である4月8日は、「花まつり」と呼ばれる仏教行事があります。

別名、灌仏会(かんぶつえ)とも呼ばれ、お釈迦さま誕生を祝う大切な日なのですが、どういった意味や何をおこなう日なのでしょうか?

本記事では、「花まつりの由来や歴史」「何をおこなう日なのか」など詳しく解説していきたいと思います。

「聞いたことはあるけれど、何をすればいいのかわからない…」という方がおりましたら、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

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投稿者のプロフィール

名前:Aki
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👇以下ではお釈迦様の愛称で親しまれている「釈迦如来」について解説しています。

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花まつりってどんなお祭りなの?【花祭りの基本情報】

凛Rin堂 花まつりについて 花祭り 花まつりとはどんなお祭り? 画像

花まつりとは、お釈迦様の誕生を祝う仏教行事の一つで、正式名称は「灌仏会(かんぶつえ)」と言います。キリスト教が12月25日のクリスマスにイエスキリストの誕生を祝うのと同じく、仏教では4月8日の灌仏会に、お釈迦様の誕生を祝います。

主にお寺のほか、仏教系の学校や幼稚園などで催されることが多く、子供から大人まで広く親しまれています。

以下では、花まつりの意味や歴史、名前の由来について解説していきたいと思います。

花まつりにはどういった意味があるの?【花祭りをおこなう理由】

花まつりには、お釈迦様の誕生をお祝いする以外に「子どもの身体健全・所願成就」を祈るという意味も込められています。

凛Rin堂 花まつりについて 花祭り 花御堂 はなみどう 画像

日本各地の寺院では「誕生仏(釈迦像)」を囲った小さなお堂の「花御堂(はなみどう)」が安置され、参拝者は誕生仏に甘茶をかけてお祝いします。

また、花まつりは宗派に限定されず、浄土真宗系の寺院などでも開催されています。

そのため、すべての宗教・宗派で重要なお祭りとされています。

Aki
Aki

一部地域では、花まつりを旧暦や翌月の5月8日に行う寺院もあります。

花まつりの歴史

花まつりの起源は、お釈迦様が誕生したインドから始まり、その後、中国・日本へ伝わってきました。日本では奈良時代から各地で花まつりが広まっていき、宮中の行事から寺院の年中行事へ変化したと伝えられています。

凛Rin堂 花まつりについて 花祭り 元興寺 がんごうじ 画像

また、西暦606年に奈良県の元興寺(がんごうじ)で行なわれたのが、日本で最初の花まつりと言われています。

「花まつり」の名前の由来とは?

前述でもお伝えした通り、花まつりの正式名称は「灌仏会(かんぶつえ)」と呼び、甘茶を仏様へ灌ぐ(そそぐ)ことから由来しています。

また、灌仏会の他にも、「竜華絵(りゅうげえ)」「仏生会(ぶっしょくえ)」「花会式(はなえしき)」「降誕会(ごうたんえ)」「浴仏絵(よくぶつえ)」など、さまざまな名称をもっています。

灌仏会が「花まつり」と呼ばれるようになった由来は諸説あり…
「お釈迦様の誕生日が春の花が咲く時期と重なるからという説」
「お釈迦様の生まれたルンビニーの花園では美しい花々が咲いていたからという説」

などがあります。

花まつりは何をする行事で、どこで行われているの?【花祭りの主な開催場所について】

花まつりは、寺院や仏教系の学校などにて、子どもたちが参加できるお祭りが行われています。以下では、花まつりの主な催しについてご紹介いたします。

凛Rin堂 花まつりについて 花祭り 花御堂 はなみどう イラスト

①花御堂(はなみどう)に誕生仏を安置する

花御堂とは、たくさんのお花で飾った仏像を安置する御堂のことで、中心に皿を敷きその上に誕生仏の像をお祀りします。

お釈迦様が誕生された時、その場で七歩あるいた後、右手を空へ左手を地へ指さして「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言ったとされています。この瞬間のお釈迦様の姿を表した像が誕生仏です。

天上天下唯我独尊とは、「天上でも地上でも、それぞれの私がいちばん尊い」という意味をもちますが、かけがえのない各々の尊厳を示す言葉であるとも考えられています。


凛Rin堂 花まつりについて 花祭り 誕生仏 甘茶をそそぐ 画像

②誕生仏に甘茶をそそぐ

古来より花まつりでは、花御堂の誕生仏に参拝者がひしゃくを使って甘茶をそそぐ、という習わしがあります。

これは、お釈迦様が誕生した時に「九つの頭を持つ龍が天から降りてきて甘露の雨を注いだ」という言い伝えから由来しているそうです。


凛Rin堂 花まつりについて 花祭り 稚児行列 ちごぎょうれつ 画像

③稚児行列(ちごぎょうれつ)を行う

稚児行列とは、子どもたちを仏様に仕える身として行列になって街を歩かせ、子どもたちの無病息災と成長を願う行事です。

花まつりはお釈迦様の誕生を祝うと同時に、子どもたちの健康を祈る行事でもあります。そのため、寺院の以外にも仏教系の保育園や幼稚園でも稚児行列が行われることがあります。


凛Rin堂 花まつりについて 花祭り 白象の模型 画像

④白象の模型を引いて巡行する

一部の寺院などでは、白象の模型を子どもたちで引きながら歩いてまわる巡行を行っていることがあります。

お釈迦様の母親である麻耶王妃は、体の中に白い象が入ってくる夢を見てお釈迦様を身ごもったと伝えられており、それに由来して白い象は神聖な動物として花まつりで親しまれています。

花まつりはどこで行われている?【花祭りの開催場所を紹介】

築地本願寺 花まつり

出典:https://www.merryproject.com/

4月8日はお釈迦様のお誕生日です。誕生の際に空から甘露の雨が降り注いだといわれていることから、花御堂の誕生仏(お釈迦様)に甘茶をかけてお祝いしたり、築地本願寺周辺を稚児が歩いたりします。

境内では、たくさんの食事・売店コーナー、警察署・消防署コーナーが設けられるほか、ステージにてさまざまなアトラクションが行われます。

【基本情報】
開催期間: 2024年4月7日(日)
開催場所:築地本願寺
住所:東京都中央区築地3-15-1
URL:https://tsukijihongwanji.jp/
開催時間:10:00-16:00
アクセス:東京メトロ日比谷線築地駅から直結
連絡先:03-3541-1131
主催:築地本願寺

浅草寺 仏生会(花まつり)

出典:http://ja.expjapan.net/hanamatsuri2/

4月8日は、仏教の開祖であるお釈迦さまが生まれた日であり、これを祝う行事。「仏生会」は一般には「花まつり」の名で親しまれている。

この日、本堂内、本堂前、五重塔前には「花御堂」が置かれます。花御堂には右手は天を指し、左手は地を指した小さな釈迦誕生仏が安置されています。参拝者はこの仏像に甘茶をかけて、お釈迦さまの遺徳に感謝する。

甘茶をかけるのは、お釈迦さまが生まれたときに、9頭の龍が天から舞い降りて甘露を灌いだという故事に由来しています。本堂内陣では「仏誕図」が掛けられて法要が執り行なわれ、終日多くの参拝者で賑わいます。

【基本情報】
開催期間: 2024年4月8日(月)
開催場所:浅草寺
住所:東京都台東区浅草2丁目3−1
URL:https://www.senso-ji.jp/
最寄り駅:浅草駅、田原町駅、蔵前駅
連絡先:03-3842-0181
主催:浅草寺

深川不動堂 花まつり

【基本情報】
開催期間: 2024年4月中旬
開催場所:深川不動堂
住所:東京都江東区富岡1-17-13
最寄り駅:門前仲町駅、木場駅、清澄白河駅
連絡先:03-3641-9442
主催:深川仏教会

4月8日はお釈迦さまのお誕生日。それを祝うのが、江東区の門前仲町周辺と、深川不動堂境内でおこなわれる「深川花まつり」です。

「お練り」と言われる交通安全お練り行列では、かわいらしい稚児行列とお坊さん達が門前仲町周辺を練り歩きます。圧巻の灌仏会大法要も行われ、お釈迦さまの生誕を祝うだけではなく、世界平和や交通安全も祈願されます。

深川の街を散策をしながらお参りしてみるものいいかもしれません。

花まつりについて【まとめ】

凛Rin堂 花まつりについて 花祭り まとめ

花まつりはお釈迦様の誕生を祝う以外にも、子どもの健康や成長を祈る行事でもあります。全ての宗派に共通した仏教の大切な行事のひとつなので、是非お近くの寺院や菩提寺で催しがありましたらお子様と参加してみてはいかがでしょうか?

また、ご自宅で甘茶を飲んだり、お仏壇に精進料理やお花をお供えしたりするのもおすすめです!
ぜひ、ご家庭に合った方法でお釈迦様の誕生日をお祝いしてみてください。

それでは、本日は以上となります。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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